農地を相続したら、農地法3条の3の届出

(農地又は採草放牧地についての権利取得の届出)
第三条の三 農地又は採草放牧地について第三条第一項本文に掲げる権利を取得した者は、同項の許可を受けてこれらの権利を取得した場合、同項各号(第十二号及び第十六号を除く。)のいずれかに該当する場合その他農林水産省令で定める場合を除き、遅滞なく、農林水産省令で定めるところにより、その農地又は採草放牧地の存する市町村の農業委員会にその旨を届け出なければならない。
第六十九条 第三条の三の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。


■権利取得の原因が、相続、法定承継(合併・会社分割)、時効取得、遺留分減殺、共有持分の放棄、離婚などに伴う財産分与、包括遺贈、相続人に対する特定遺贈など
※農業委員会が把握できないもの
(⇒売買など農地法の許可を要するものについては不要

■「遅滞なく」(=10か月以内に)に届出をしないと、10万円以下の過料(農地法六十九条)

※丹波市の書式
http://www.city.tamba.lg.jp/soshiki/nougyou/nouchi-souzoku.html

 

耳登記

支部の集まりで、ベテランの先生から「耳登記」について教えていただきました。
農地改革のときに、自作農特別措置法に基づき国によってなされた買収を原因とする所有権移転の登記を大量に処理するため、紙の登記簿の欄外(耳)に、ゴム印で「自農法による買収登記嘱託書綴込帳第○冊第○丁」を記載することによって、甲区への記載を省略したということです。

リンクは、中国四国農政局のページで公開されている資料です。

http://www.maff.go.jp/chushi/keiei/nozaisan/pdf/gaiyou6.pdf

数次相続の開始の場合における中間の相続人のための相続登記の可否(登記研究209号)

数次相続の開始の場合における中間の相続人のための相続登記の可否

(登記研究209号)

登記簿上の所有者が甲であるが、甲が死亡して乙が相続し、さらに乙が死亡して丙丁戊が相続し、したがって、現在の相続人は丙、丁、戊でありますが、死亡者乙の相続による所有権移転の登記は、すべきでないとの説もありますが、乙がその不動産を生前第三者に売却している場合もありますので、死亡者乙のために相続による所有権移転の登記もできると思います。いかがでしょうか。

 

中間の相続人乙のために相続による所有権移転の登記をして差し支えないものと考えます

(乙の死亡又は生存にかかわらず、また乙が生前売却していると否とにかかわりません。)。

 

明治以降の戸籍

【1】明治5年式戸籍

「戸籍法」明治4年4月4日大政官布告第170号・明治5年2月1日施行
期間:明治5年2月1日~明治19年10月15日
  • 屋敷番順
  • 本籍=住所地
  • 「壬申戸籍」と呼ばれる

【2】明治19年式戸籍

「戸籍取扱手続」明治19年10月16日内務省令第22号・「戸籍登記書式等」同日内務省訓令第20号
期間:明治19年10月16日~明治31年7月15日
  • 地番順
  • 本籍=住所地

【3】明治31年式戸籍

「戸籍法」明治31年6月15日法律第12号同年7月16日施行・「戸籍法取扱手続」明治31年7月13日司法省訓令第5号
期間:明治31年7月16日~大正3年12月31日
  • 民法(明治29年法律第89号)の施行と同時
  • 本籍は住所地でなくてもよい
  • 「戸主ト為リタル原因及ヒ年月日」欄がある

【4】大正4年式戸籍

「戸籍法改正法律」大正3年3月30日法律第26号・「戸籍法施行細則」大正3年10月3日司法省訓令第7号 大正4年1月1日施行
期間:大正4年1月1日~昭和22年12月31日
  •  本籍は住所地でなくてもよい

【5】現行戸籍

「戸籍法を改正する法律」昭和22年12月22日法律第224号・「戸籍法施行規則」昭和22年12月29日司法省令第94号 昭和23年1月1日施行
期間:昭和23年1月1日~現在
  • 夫婦単位
  • 本籍地と住所地は異なる
  • 昭和26~42年:住民登録法、昭和42年~:住民基本台帳法
  • 改製は、昭和33年4月1日から(昭和32年法務省令27号)

【6】コンピュータ化

「戸籍法及び住民基本台帳法の一部を改正する法律」平成6年6月29日法律第67号
期間:平成7年3月13日~現在

委任状の不動産の表示の省略

登記原因証明情報を提出して申請するとき、
委任状に、「平成○年○月○日付け登記原因証明情報たる『○○契約証書』記載のとおりの抵当権設定の登記」のように、登記原因証明情報を引用して登記の申請を委任する旨の記載があれば、申請すべき登記事項や不動産の表示、委任である会社等の法人の代表機関の住所の記載を省略することができます。
根拠は、「昭和39年8月24日民甲2864号」です。

平成17年法務省令第18号附則第3条第2項により移記

「平成17年法務省令第18号附則第3条第2項により移記 平成○○年○○月○○日」の記載が不動産登記証明書に記録されていることがあります。

これは紙の登記簿からコンピュータ化によって、登記簿が改製、移記されたことを示します。

※平成17年法務省令第18号は「不動産登記規則」のことで、その「附則」の第3条第2項は、以下の太文字のとおりです:

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不動産登記規則附則
(登記簿の改製)
第三条 登記所は、その事務について法附則第三条第一項の規定による指定(同条第三項の規定により指定を受けたものとみなされるものを除く。)を受けたときは、当該事務に係る旧登記簿(同条第四項の規定によりなおその効力を有することとされる改正前の不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号。以下「旧法」という。)第十四条に規定する登記簿をいう。以下同じ。)を法第二条第九号に規定する登記簿に改製しなければならない。ただし、法附則第三条第一項に規定する電子情報処理組織による取扱いに適合しない登記簿については、この限りでない。
2 前項の規定による登記簿の改製は、登記用紙にされている登記を登記記録に移記してするものとする。この場合には、土地登記簿の表題部の登記用紙にされている地番、地目及び地積に係る登記を除き、現に効力を有しない登記を移記することを要しない。
3 登記官は、前項の規定により登記を移記するときは、登記記録の表題部又は権利部の相当区に移記した登記の末尾に同項の規定により移記した旨を記録しなければならない。
4 登記官は、第二項の規定により登記を移記したときは、登記用紙の表題部にその旨及びその年月日を記載し、当該登記用紙を閉鎖しなければならない。この場合には、旧登記簿の目録に当該旧登記簿につづり込んだ登記用紙の全部を閉鎖した旨及びその年月日を記載し、これに登記官印を押印しなければならない。

相続登記の登記原因証明情報PDF

相続登記の登記原因証明情報で、PDFにして送信するファイルは、相続関係説明図だけでよい。

その根拠は、日司連発第1443号・平成20年11月10日(照会)、平成20年11月12日法務省民二第2957号(回答)です。この回答以前は、相続関係説明図と併せて遺産分割協議書等もPDFファイルとして送信する必要がありました。